社会人になってから勉強を始めようとすると睡眠時間を削ってしまいがちです。忙しい日常の中で時間を見つけようと思うと睡眠時間にたどり着いてしまうという方も少なくないのではないでしょうか。
ですが、睡眠時間を削って勉強をすることはとても効率の悪いことです。僕の体感としても寝ないで勉強はほとんど意味のない行為に近いと思っています。『眠くて頭が回らない』はその通りだと思います。
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日本人は特に睡眠不足
特に日本人は睡眠時間を削ってしまいがちで、OECDの調査をみても日本人は世界でも有数の睡眠時間が短い国です。
みんな働きすぎなんだと思います。働きすぎてストレス発散のために夜更かしをして翌日睡眠不足で効率が落ち残業が続くという負のスパイラルに陥っているんだと思います。
睡眠不足のリスク
睡眠不足は様々な面に悪影響を及ぼします。『タバコは百害あって一利なし』と言いますが、睡眠不足こそ『百害あって一利なし』だと思います。
記憶力や集中力の低下
睡眠と記憶力、集中力は切っても切れない深いつながりがあります。
睡眠時間を8時間、6時間、4時間に分けて認知能力テストが行われました。その結果睡眠時間が短くなるにつれて認知能力は著しく低下しました。
6時間睡眠の人は自分が睡眠不足だという自覚症状が現れにくいようで、知らぬ間に認知能力を落としてしまっている傾向にあるということです。
実体験として6時間以下の睡眠だった時は頭がぼーっと教科書を眺めていることが多かったです。
意欲の低下
睡眠不足が続くとだるさが残り、何かするのも面倒くさくなってしまいます。
勉強しようと思っていてもなかなか気が進まず始められないというのも寝不足が影響しているかもしれません。
ネガティブ思考
睡眠不足が続くと感情のコントロールができなくなります。
その結果どんどんマイナスの感情が出てきて気持ちが落ち込んでしまいます。
体調の変化
寝不足が続くと体調に変化をきたしてきます。例えば肌荒れやニキビなんかは寝不足体調変化の典型例でしょう。
僕の場合は睡眠不足が継続すると、ニキビ以外にも口内炎にも悩まされます。
睡眠をしっかりと取るようになってからは嘘のように口内炎ができなくなりました。
免疫の低下
睡眠不足が続くと体力が落ち、風邪をひきやすくなります。
アメリカのシカゴ大学の研究結果によると、睡眠不足の人は通常の人よりも50%も抗体が弱くなるとしています。
また、2015年のカリフォルニア大学の発表によると睡眠時間が5時間未満になると免疫力は大幅に下がり、風邪をひくリスクが4.5倍にも跳ね上がるのだというのです。
寝だめはできない
睡眠不足を解消しようと土日にたくさん寝だめしようと考える方も多いのですが、寝だめはできないし、むしろ健康には悪影響が出ることがわかっています。
『ソーシャル・ジェットラグ』という言葉の生みの親でもあるミュンヘン大学教授のティル・ローネンバーグ氏は以下のように述べています。
「週末だけ生活時間を変えるのは、あたかも金曜の夜にパリからニューヨーク、あるいはLAから東京に飛んで、月曜日に戻ってくるようなものです。それはジェットラグと酷似した状況となるため、我々はソーシャル・ジェットラグと名付けました。つまり、彼らは体内時計とは異なるタイムゾーンで生活しなければいけなくなるわけです」
『ソーシャル・ジェットラグ』とは社会的な時間と生物時計の不一致によって生ずる不調のことを言います。
週末だけ夜更かししたり、寝だめして昼まで寝るのは毎週末激しい時差で生活をしているのとよく似た環境でとても身体に負担がかかることなのですね。
まとめ
睡眠不足は体調、意欲、認知能力など様々なことに大きな影響を与えます。睡眠一つで大きく生活に支障をきたしてしまうほど重要な事なのです。
逆に言うと睡眠不足さえ解消すれば、悩みを解決する可能性だってあります。悩みが多ければ多いほど生活習慣を見直して充分な睡眠を心がけると良いかもしれません。