『ワークライフバランス』はかなり一般的になり、ずいぶんと浸透している言葉になりました。
ですが、最近『ワークライフバランス』にも否定的な意見があることも事実です。
堀江貴文さんは著書の『すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~』(光文社新書)の中でワークライフバランスについてこんなことを書いています。
仕事とプライベートを切り分けましょう、もっと家庭や余暇を大切にしましょうというスローガンは立派だが、現実は「放課後を待ちわびる劣等生」に極めて近い会社や仕事を「嫌な時間」としか見なしていない人の発想だ。
こういった『ワークライフバランス』に否定的な意見も多くなっている中で、最近は『ワークアズライフ』という新しい仕事観が話題になっています。
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『ワークライフバランス』と『ワークアズライフ』
ワークライフバランスとは『仕事と生活の調和』という意味になるのですが、簡単に言うと仕事ばかりに偏ることなく家庭や趣味などバランスの良い生活のことをしましょうということです。
最近は政府もなんだかんだと手をつくして『働き方改革』と称して『ワークライフバランス』を推し勧めようと奮闘しています。
男性が育休を取るようになったり、残業時間を減らしたり、有給消化率をあげようとしているのはワークライフバランスを重要視している例ですね。
一方で『ワークアズライフ』とはワークとライフの切り分け自体をせず、すべての時間をワークでありながらライフであるというものです。
つまり、仕事と生活は共存関係にあるという考え方なのです。起きている時間の全ては仕事であり、生活の時間でもあるというのです。
起きてる時間のすべてが仕事ってなかなかハードな考え方と感じるでしょうが、中身を知ると興味深いと感じる方も少なくないと思います。
『ワークアズライフ』は筑波大学の准教授であり、メディアアーティストでもある落合陽一さんが提唱している考え方です。
ものさしの違い
『ワークライフバランス』と『ワークアズライフ』はものさしが異なります。
一方で『ワークアズライフ』はストレスをものさしとして考えています。
ストレスさえ感じていないのであれば仕事時間や仕事量は大きな問題ではないのです。つまり起きている時間のすべてを労働に当てることも決して問題ではないのです。
逆に8時間労働であっても、ストレスが大きな仕事は問題として捉える事ができるのです。
仕事の定義が異なる
『ワークライフバランス』と『ワークアズライフ』では仕事の定義が全く異なります。
『ワークライフバランス』では『仕事=やりたくないこと』という考え方が根本にあります。仕事はあくまで辛くてストレスが溜まるということが大前提になっていると思います。労働時間を調整することで、ストレスを減らしていこうとしています。
『ワークアズライフ』では、仕事の位置づけはあくまで生活の中での一部分として仕事が存在するのです。
副業と『ワークアズライフ』
ですが、副業であれば実現はできると思います。
副業でアルバイトをしてしまうと結局は労働になってしまうでしょうが、趣味で続けていることをマネタイズ化する事ができれば、趣味がお金を稼いでくれることにつながると思います。
実際、僕のブログも『ワークアズライフ』だと思います。
ブログもお金をいただくことに繋がっているのですが、あくまで趣味なので通常の仕事という感じはほとんどしません。
まとめ
『ワークライフバランス』も『ワークアズライフ』もどちらも働き方を変えていくという意味では同じですが、中身を見ると全く異なります。
『ワークライフバランス』は今の枠組みを少し移動させるイメージですが、『ワークアズライフ』は仕事の考え方を変えていこうという更に大きなスケールの考え方です。