内部留保の問題点

最近頻繁に『内部留保』という言葉を見かけるのではないでしょうか。希望の党の小池百合子は内部留保への課税にまで話を膨らませています。なぜこれほどまでにニュースで『内部留保』に焦点が置かれているのでしょうか。今回は内部留保が抱えている問題点について書いていきたいと思います。



内部留保とは

実は内部留保とはきちんとした定義はないのだそうです。wikipediaでは以下の通りになっています。
内部留保(ないぶりゅうほ、retained earnings)とは、企業が経済活動を通して獲得した利益のうち、企業内部へ保留され蓄積された部分のことである。
つまり過去からたまっている利益が内部留保ということですね。この説明だとすべてが現預金のように感じてしまう方がいるかもしれませんが決してそういうわけではありません。現在内部留保額は400兆円を超えると言われていますが、そのうち現預金の内部留保額は200兆円程度ではないかと想定されています。現預金比率は世界的に見ても非常に高いです。
しかもここ4年で内部留保額は100兆円も増えているとされており、この大幅な内部留保額の増えを問題視する動きが強まっています。

なぜ内部留保が増えたのか

ここまで急速に内部留保が増えたり畏友は僕は理由は二つあると思っています。
まず一つに景気の回復です。さんざん安倍政権には批判の声が上がっていますが、何やかんや言いつつも明らかに景気の回復の兆しを見せています。株価も大きく回復し、最近21年ぶりに株価を更新し、21000円まで高騰しています。GDPも一度目の消費税増税で低調でしたが、また上昇を始めています。
もう一つに法人税の引き下げが挙げられます。現在国際的に法人税の引き下げが起こっており、海外に拠点を移されないように国の間で法人税の引き下げ合戦が起こっているのです。最近もアメリカでの法人税の引き下げがニュースになっていましたね。
この二つが重なり、順調に内部留保をため込んだものではないかと思うのです。

内部留保はなぜ給料に反映されないのか

これほどまで内部留保が問題なのであるなら給料に反映すればいいのではないかと思うかもしれません。ですが、内部留保は給料にはかなり反映させづらいお金なのです。
お給料は経費の部類に入ります。内部留保は経費をすべて引き、税金も払った後に残るお金です。給料は経費であるため、上げれば上げるだけ黒字が小さくなってしまうのです。しかも法人税が安いことも会社の経費節約に拍車をかけているのではないかと思います。
また、株主からしても給料の引き上げは大きなメリットになるとはあまり考えないのではないかと思います。設備投資は事業の発展に重要と考える投資家も多いのですが、あまり給料には積極的であるというニュースは見かけません。
急激に使い道もない内部留保を積み上げる余裕があるなら株主に分配しろと考えている人も少なくないでしょう。

内部留保(現預金)が招く影響

内部留保をあまりにも多くため込みぎるといろいろな部分に弊害が出てきます。株主と経営者との間の亀裂、労働者と経営者との亀裂、大きく見ると経済停滞へのダメージなど幅広く悪影響を及ぼすと懸念されています。金融庁も投資家との話し合いが重要と述べており、はっきりとは言いませんが内部留保について対策をとってほしいと考えているようです。
政府が必至で内部留保を吐き出させようとするのにはこういった様々な悪影響を懸念しているからなのだと思います。

経済の停滞

内部留保(現預金)をため込むというのは世に出回らないお金が増えてしまうということです。つまり、景気が回復しだしてお金は世に出回っているのに、一か所に溜め込んでしまっているため、お金がうまく全体に行きわたらないのです。

経済の中でお金は血液にたとえられますが、今は欠陥が詰まっている状態とも考えられるのです。

お金が回らないからデフレ脱却の弊害

お金が世の中に出回る量が増えるとインフレが進みます。内部留保の溜め込みは世の中に出回るお金の量を減らしていることになってしまいます。結果デフレから脱却できないのです。投資をしたり、株主配当や給料に還元してくれれば、お金を必要としている人たちにお金が回るためお金をどんどん消費してくれます。今はお金を必要としない余剰資金を抱え込んでいることはデフレ脱却には非常に大きな問題なのです。

株主と会社の関係

今は株主と会社との意見は大きく違います。会社は手元に置いておきたいため、今の内部留保は適正だと述べています。一方で株主は明らかに内部留保が多すぎると感じており、会社と株主には内部留保への意見は真っ向から対立しています。
希望の党の内部留保課税案はやってはいけない
内部留保に課税をしたいというのはあまりにも税法のことを知らなすぎるのではないかと思います。内部留保になるまでにはしっかりと法人税をかけられています。さらにそこに税金をかけてしまうのは明らかな二重課税でしょう。
この程度の政策を発表してしまうのはとても残念なことですね。内部留保をため込むことに懸念を抱いている麻生太郎さんもさすがに内部留保課税は批判していましたね。

まとめ

現状のまま内部留保がこのスピードで増え続けることはよくないという意見が強いです。政府はもちろん、株主、労働者などが納得のいく形に落ち着くようにしていかないとだめだと思います。
会社が不安になることなく、投資ができる環境になることを望みます。
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