司法書士

司法書士補助者として働いて、受験勉強に役立つか?

僕は卒業後、一般企業への就職はせず、司法書士事務所で司法書士補助者になりました。

「司法書士補助者になってよかったか?」を問われると結果的にはよかったと思っています。

ただ、司法書士補助者をしていたことは合格に時間がかかった原因にもなっていると思っています。司法書士事務所であるかないかは関係なく、フルタイムで働くとすごく負担は大きいと思います。

 

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勉強のプラスになるか

司法書士補助者で気になるのは「補助者の仕事は試験勉強に活かせるのか?」という疑問も多いのではないでしょうか。

僕個人の話を言うとたしかに勉強にはなりました。生の申請書、添付書類を手にとって見られるので、記述の問題を解くときのイメージは非常にわきやすくなりました。

 

ただし、合格への近道というほどの勉強にはなっていないのが正直なところです。やはり試験勉強は机に向かって勉強するのが一番大事だと思います。

最近は記述も添付書類を見極める別紙問題が中心とはなっていても、問題をたくさん解く方が合格には近づきます。

試験勉強の延長線上で司法書士事務所への就職を安易に考えるのはやめておいた方がいいでしょう。

 

働きながら勉強するなら一般企業よりも司法書士事務所のほうがいい?

働きながら勉強するなら司法書士事務所がいいかというと、正直一概にそうとはいえません。

僕自身の個人的な経験談からすると司法書士事務所の補助者の給料は一般的なサラリーマンに比べてはるかに安いです。

どれくらい安いのかというと、一般的なサラリーマンの平均年収よりも100万円くらい安いと思います。もうすこし具体的にいうと200万円台という事務所も少なくありません。

しかも社会保険が完備でない事務所が多いです。つまり健康保険は国民健康保険、年金は国民年金です。給与をもらってから、国民健康保険、国民年金、住民税などを支払わなければならないので、想像以上に生活は苦しくなります。

特に辛いのは国民健康保険でした。国民健康保険は所得に応じて保険料が異なるし、他の保険組合の保険料と比較すると驚くほどに高いです。年収が300万円に届かなくても数万円の健康保険料がかかってきます。

しかも昇給もほとんど期待できません。ちなみに僕の事務所はまだ良心的な方だったのですが、それでも毎年数千円程度昇給しかありませんでした。

 

お給料面では非常に苦しいですが、業界にとどまるという強い意志があるのであれば司法書士事務所に勤めた方が良いと言えるかもしれません。

他業種でまともなお給料で生活をしてしまうとハングリー精神がなくなってしまうようです。就職で勉強に身が入らなくなってしまうという話をよく聞きます。

実際他業種に就職された方で司法書士試験の勉強を続けているという人を僕は知りません。元から他業種で仕事をしていて勉強を始めたという方は何名か知っていますが、他業種に就職していった人で勉強を続けている人は一人も知りません。

 

司法書士事務所の補助者を続けた理由

冒頭にも書きましたが、僕は司法書士事務所で補助者をしながら勉強をする道を選びました。そしてその選択は「結果的に」良かったと思っています。

なぜ「結果的に」という言い方をするかというと、司法書士試験に合格することができたからです。合格できたからこそ今後補助者として経験が活かせると思うので、良かったと思っています。

 

僕の場合は働くことは大前提として必要なことでした。お給料面での安定ではなく、最低限のお給料でも業界にとどまりたいと思って司法書士事務所を選びました。

 

もし合格することができず、諦めるという結果になっていた場合、悲惨なものになっていたと思います。正直合格できなかったことを想像するとゾッとします。

 

終わりに

司法書士を目指す為に司法書士補助者となるのは一つの道だと思います。ですが、事務所によっては残業も多く、勉強の時間が取れないという話もよく聞きます。

僕の勤めていた事務所は幸い残業はほとんどありませんでしたが、それでも勉強との両立はしんどかったです。

 

司法書士補助者は勉強中の身とは言っても、雇う先生からすると関係のない話です。あくまで一従業員です。なので、仕事中に勉強時間を作ってもらえるとか甘いことを考えていると痛い目を見ると思うので注意が必要です。