司法書士

管轄外への会社の本店移転登記の注意点

一人で仕事を始めると色々な方面からお仕事の依頼が来ます。

今まではわりとオーソドックスな不動産登記でたまーに商業登記という感じでしたが、一人でやり始めると債務整理から後見、遺言など一つにいろいろなご相談をいただくようになりました。

先日、株式会社の本店移転登記の依頼をいただきましたので、この際備忘録もかねて少し解説していきたいと思います。

今回のブログは管轄外の本店移転の内容となっています。

本店移転登記の期限

まずは本店移転登記はある一定の期限内に済まさなければなりません。

登記をしなければならない期限は移転をした日から2週間以内に登記をする必要があります。

2週間を経過しても登記をすることは可能ですが、登記懈怠とみなされて過料を請求されることがあるため注意が必要です。

過料の金額については正直なところあまりわかっていません。

法務局で一律の基準はあると思うのですが、2週間を超えると必ず来るということもないようです。

管轄内と管轄外で大きな違い

本店移転登記と一言で言っても実は管轄内であるか、管轄外であるかで大きな違いがあります。

会社の登記は本店の所在地である各法務局で登記を管理しています。

例えば品川区内の会社は品川出張所で、渋谷区内の会社は渋谷出張所で管理がされています。

もし、品川区から渋谷区へと本店を移転する場合は管轄外の登記となり、2箇所に申請をしなければらないのです。

実際には二つの法務局に申請書を持っていく必要はないのですが、申請書は渋谷区用と品川区用の2通が必要となります。

管轄内で登記をする場合は申請書は1通で申請することが可能です。

定款変更に基づく株主総会が必要な場合

本店移転登記は通常、取締役会(取締役会が会社の場合は取締役の過半数の一致)で決めることが可能です。

ですが、管轄外の登記をする場合は株主総会も必要となります。

なぜ株主総会を開く必要があるのかというと、登記だけではなく、定款に変更を加える必要があるからです。

定款には本店所在場所と言って最小行政区画まで定める必要があります。

最小行政区画とは全国の市町村と東京23区を指します。

大阪市の場合は大阪市まで、東京23区の場合は具体的な区まで定める必要があります。

管轄外への登記をする場合は、定款変更が必要となる登記となるため株主総会も必要となります。

管轄外への本店移転をする場合は株主総会が必要であると思っていただいて問題ないでしょう。

また、平成28年に改正があり、株主総会を添付しなければならない場合、株主リストも添付する必要ですのでご注意ください。

管轄外への本店移転の場合は印鑑届出も必要

管轄内での本店移転の場合は、印鑑届出は不要ですが、管轄外への本店移転をする場合、重要なことは印鑑届出を申請書と一緒に提出することです。

印鑑届書は、法務局に据置もされていますし、ネットでも公開されていますので、確認してみてください。

一般的に引っ越しをした場合を想像するとわかりやすいかもしれません。

他の市区町村へ引っ越しをした場合は、住所移転とは別に実印の登録しなおさなければならないの同じですね。

終わりに

管轄外への本店移転となると少し難しいかなと思いますので、できるだけ司法書士の方に頼んだ方がいいかもしれません。

登記は難しければ難しいほど補正などで、再度法務局に足を運ばなければならなくなる可能性が高まります。

少し費用はかかってしまうので、一概には言えませんが登記にかける労力を抑えて本職に力を注ぐことをお勧めしたいなと思います。