内部留保446兆円と過去最高を更新

法人企業統計という財務省が発表している統計によると内部留保に相当する利益剰余金が446兆円となって、過去最高を更新したというニュースを見かけました。

財務省が3日発表した平成29年度の法人企業統計によると、企業の蓄えた「内部留保」に相当する利益剰余金が、金融・保険業を除く全産業で前年度比9.9%増の446兆4844億円となり、過去最高を更新した。経常利益と設備投資も過去最高となり、景気回復による企業の設備投資意欲が高まるが、世界経済の先行き懸念は依然根強い。

産経ニュース

内部留保というのは利益剰余金を指しているため、景気が回復しているということもいえるので良いことであるのですが、現預金も増加傾向にあるため、良くないことともいえるのです。



内部留保が増えすぎるのは不景気を呼ぶ?

内部留保が増えるというのはそれだけ多くの会社が儲かっているということなので、いいことではあるのですが、会社がお金を溜め込んでしまうのは良くありません。

経済はよく血流に例えられます。

血液が循環しなければ、人は死んでしまいます。経済も同じでお金が流れが止まってしまうと、経済は死んでしまうのです。

企業が多額な内部留保はいわば血の流れを止めてしまっているようなものです。

もちろんすべての内部留保が経済に悪影響とは言いませんが、現預金の割合が多いことを考えると無意味に増えてい手持ち無沙汰なお金が増えてしまっているとも考えられます。

総資産の割合から考えると現預金比率は増えていないから問題ないと考える方もいるみたいですが、僕はその考え方には違和感を感じています。

経営者の判断能力

なぜ内部留保が増えるのかを考えると、企業の経営判断能力のなさが問題が大きいのではないかと感じています。

会社は個人とは違って、株主を儲けさせなければならない使命を背負っています。

つまり、利益を追求し続けなければいけないのです。

利益追求の使命を背負っているにもかかわらず、ニュースで流れるような消極的な理由で内部留保が増えているのであれば、法人の存在をある意味否定しているか、経営者が無能であると宣言しているようなもんだと思います。

デービッド・アトキンソン氏の『新・生産性立国論』という本があるのですが、日本の経営者がボロカス書かれています。
なかなかおもしろかったのでおすすめです。

内部留保の多い企業へのアプローチ

コーポレート・ガバナンスの強化

内部留保を溜め込ませないためには、株主が積極的に権利行使を行い、会社の内部留保に注文をつけるべきです。

会社の仕組みは出資者である株主と経営者で成り立っています。

経営者は儲けることができれば、株主に還元すべきなのです。

そして経営者は利益を上げるために事業を営む必要があります。儲からない会社を未来永劫続けてもらうために、株主は出資をしているわけではないです。

企業は今、身勝手な先行き不安というのは消極的な理由で今は内部留保を増やし続けていると考えられています。

コーポレート・ガバナンスが働けば、消極的な理由で内部留保を保有する経営者は選任されなくなると思います。

少し話はそれますが、村上ファンドは内部留保を吐き出させるプロフェッショナルでした。

株主の権利行使を行い、資本力のある会社に株主配当か株の買取請求を迫って内部留保を吐き出させていました。

何も知らなければ、悪どく見えるんですが、中身を知るとイメージはガラッと変わると思います。

詳しく知りたい方はぜひとも『生涯投資家』を読んでみてください。

個人的には2017年に読んだ本の中で1番面白かったです。めちゃくちゃオススメの1冊なのでぜひ一読してみてください。

労働組合の強化

会社は利益を株主に還元する必要はあっても、労働者に還元する必要はありません。

賃金は会社にとってコストでしかないので、安ければ安いほどありがたいのです。

経営者はもちろん株主も労働者への給与は経費と考えているので、できる限り安く抑えてほしいと基本的には考えています。

賃金を上げるためには株主にお願いするのでもなく、国の働きかけを待つのでもありません。労働者の給料は労働者が話し合いの場を持って交渉するしかないと思っています。

ですが、日本人は給与が安くてもおとなしく真面目に仕事をします。

労働者も会社に貢献しているという自負があるのであれば、給料の交渉をすべきです。

誰かが助けてくれるっていうのは、今の仕組みではありえないんですよね。

終わりに

もちろん内部留保のすべてがダメというわけではありませんし、内部留保=現預金というわけでもありません。

内部留保は現金というわけではないことを根拠として、内部留保を吐き出させることを批判する人も多いんですが、現預金も確実に増えているんですよね。

現預金が増加していても用途が決まっているのであれば、問題はないですが、自己保身で消極的な理由で溜め込んでいることが問題なのです。

景気が回復する材料があるにもかかわらず、景気が回復しきれないのはこの点が大きな問題なのです。

賃金として広く国民にお金が回ると個人消費が増加して企業にお金は返ってくるし、投資家に還元すれば更なる投資が見込めます。

会社が貯金してしまうのは経済のことを考えるとやっぱりよくないんですよね。

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