プロキシーファイトとは?プロキシーファイトは悪か?

最近、村上ファンドで世間に名を知らしめた村上世彰さんが積極的な動きを見せています。
最近までターゲットとなっていたのは黒田電気という東証一部上場企業です。
プロキシーファイトを仕掛けられ最終的には株を買い取り上場廃止をすることが決まりました。



プロキシーファイトとは

そもそもプロキシーファイトと言われてピンとくる人も少ないのではないかと思います。
プロキシーファイトとは株主総会のための議決権を確保するための委任状の争奪戦のことを言います。アメリカでは毎年のようにプロキシーファイトが話題になるのですが、日本ではプロキシーファイトが仕掛けられたときに大きく取り上げられます。
経営戦略の意見の相違や投資ファンドが行う『もの言う株主』としての積極的な議題提案などの場合にプロキシーファイトが行われます。

具体的事例

大塚家具のお家騒動

大塚家具の場合は少し意味合いが異なります。親子間での純粋な経営権の争いですね。創業者でもある父の 勝久会長は従来通りの会員制の接客重視で高級路線を重要視していましたが、娘の久美子社長は会員制を廃止し、カジュアルな店舗づくりへと路線変更をしたいという考えでした。
まったく折り合わない二人の関係は悪化し、プロキシーファイトへと発展しました。
結局はお父さんが負けてしまい、会社を去ることとなり、現在は『匠大塚』を設立し高級路線を貫いています。一方の大塚家具はカジュアル路線に移行したものの、お家騒動の影響かかなり苦戦を強いられています。

村上ファンドの東京スタイル事件

投資ファンドが絡むプロキシーファイトを語るときに必ず外せないのが、東京スタイル事件でしょう。東京スタイル事件はプロキシーファイトが仕掛けられた最初の事例ともいわれています。村上ファンドが『もの言う株主』として有名になり、投資ファンドがプロキシーファイトを仕掛けたことでとても大きく取り上げられた事件でもありました。
東京スタイルは当時、現預金の内部留保をたんまりと溜め込んでいました。村上ファンドとしては使途のない内部留保については株主への増配として還元すべきという主張をしました。東京スタイルの言い分はというと「使途はファッションビルの建設に充てる」というものでした。
村上ファンドとしてはファッションビル建設は本業のアパレル業ではなく不動産業にあたるということから建設の中止を求めました。同時に内部留保を本業にあてないのであれば、内部留保を利用して自己株の買い取りをおこなうべきとも主張しました。
結果としては東京スタイル側の勝利に終わったのですが、増配と自社株を実施しているので完全勝利とまでは言えなかったのではないかと思います。
彼の場合は自身の著書である『生涯投資家』でコーポレートガバナンスの重要性を何度も何度も書いています。東京スタイルにプロキシーファイトを仕掛けたのも「株主と向き合わず」「経営者が保身に走り」「株主価値を鑑みない」放漫経営だったからだと書いています。

プロキシーファイトは悪か?

プロキシーファイトを報道する際、お家騒動やハゲタカファンドなどと本来の意図とは異なる部分をピックアップしることが多いです。特に村上ファンドに関しては最近でも黒田電気の件で悪く報道されがちです。
ですが、僕は上場している以上買収の危険や、『もの言う株主』登場は想定しておかなければならないと思います。もし内部留保を溜め込み、本業以外への投資を先行させていたらやはり株主とは向き合えていない経営者としてプロキシーファイトを受けても仕方ないのではないかと思います。
経営権の争いも業績が悪くなれば、必ず起こりうることです。今回、大塚家具は家族の間で起こったことで話題となりましたが、どんな企業でも起こりうると思っています。
僕はプロキシーファイトを悪とは一切考えていません。村上さんのように積極的に意見する方がいるほうが大事だと思います。上場している以上は上場企業として株主の意見を聞いて積極的な経営を行うべきだと考えています。

まとめ

上場する以上はプロキシーファイトが行われるのは覚悟をしておくべきでしょう。プロキシーファイト自体には一切違法性がないどころか本来の株主の持つ権利を最大限行使した形ともいえると思います。
投資ファンドに狙われたくないし、保身に重きを置くのであれば上場しないという選択肢も重要でしょうね。
今後も村上世彰さんの動きには注目していきたいと思います。
もし村上ファンドが何をしたのかに興味があれば『生涯投資家』はとてもおすすめです。村上世彰さんが何をしたかったのかがよくわかる一冊となっています。今年一番のおすすめ本です。
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